伝導帯(電子の地形)と価電子帯(正孔の地形)。熱で電子が飛び上がるとペアができる
純粋なシリコンでは、価電子帯(下)の席はほぼ満席。熱のエネルギーをもらうと、電子が1個だけ隙間を飛び越えて伝導帯(上)へ。
飛び立った跡には空席(正孔)が1個残ります。電子と正孔は必ずペアで生まれる=対生成です。
ポイント:片方だけは生まれません。1個飛べば、必ず空席が1個。だから真性半導体では電子数=正孔数。
満員電車の空席:人が詰めると、空席が逆向きに動いていく
満員電車で1人ぶんの空席があります。隣の人(電子)が空席へ移ると、その人がいた場所が新しい空席に。
これをくり返すと、人(電子)は右へ動き、空席(正孔)は左へ動いて見えます。
同じ現象を「人で見るか」「席で見るか」の違いです。空席を1個の+の粒=正孔と見なすと、話がぐっと楽になります。
チェックを入れると、無数の電子ではなく「空席ひとつ」を主役として追えます。これが正孔という見方の正体です。
上ほどエネルギーが高い「地形図」:電子は下へ沈み、正孔は上へ浮く
このあと(第5・6週)使う「地形図」を先取り。教科書と同じ標準形で、上ほどエネルギーが高いと約束します。
すると電子(−)は重いボールのように伝導帯の底へ沈み、正孔(+)は軽い泡のように価電子帯の上端へ浮き上がります。
この「重力の直感」が、第6週の崖(壁)を越える/越えられないの話にそのままつながります。
覚え方:「電子=沈む」「正孔=浮く」。この向き(上=高エネルギー)のまま、第6週の崖の図まで一貫して使います。